鯉留地方を更に楽しむ解説ページ

鯉留辞典

あ―

おまきさ
老薪茶

 

 鯉留地方北部の県境、木衣県の老士町、薪頼市、舞錡県の茶部市の3つの市町を合わせた地域の通称。温泉が非常に有名で、鯉留地方内外から観光客が訪れる観光地として有名である。

 それぞれの頭文字を取って「老薪茶」という名前になっている。観光のモデルコースとして、大抵の場合はこの順番で紹介されることが多い。

あまがくぐ
雨楽具

 

 雨網を中心に作られている伝統工芸品。雨樋を通って集められた雨水を用いて仕掛けを動かしたり音を鳴らしたりするおもちゃ。
 雨網市の中心部である「雨路街道」に立ち並ぶ民家の雨樋には様々な雨楽具が取り付けられており、観光の見どころとなっている。

か―

かがさとひめおうじものがたり
加賀里姫王子物語

 

 主に、撫姫(ぶき)・宮紫(きゅうし)の北鯉留に伝わるお伽話。
 いつから存在するかは定かではなく、明治・大正時代にはもう既に存在していたと言われている。
 主人公は、撫姫・三ッ矢地域を治めていたと言われる姫と、宮紫・七蔵(ななくら)地域を治めていたと言われる王子である。
 しかし、実際に撫姫・宮紫に姫と王子が存在していたという資料は一切残っていないため、あくまで加賀里地域の人々の口承文学であるとの考え方が強い。ただ、実際に、戦乱の多かった時代には撫姫と宮紫が手を組んでいたのではないかという歴史的資料も見つかり、あながち全てが作り話というわけではない疑惑が上がっている。協力していることを他の地域にばれないように、このようにお伽話として北鯉留にだけ伝わっていたという説が現在濃厚である。

ぐんかいなべ
群海鍋

 

 陽崎地区で食されている鍋。「ダンチコンブ」ベースの出汁に「牡蠣」、「鶏」、「きのこ」、「大根」を主な具材とした料理である。

こいとめじんじゃーえーる
鯉留ジンジャーエール

 

 鯉留地方では近年、遠くから来た人を出迎える際には「ジンジャーエール」が振る舞われることが習わしとなりつつある。
 これは、元は旅人にお酒を振る舞う鯉留地方の文化から転じたもので、「お酒が弱い人」や「子供」、「ドライバー」などに配慮し、皆が平等に旅の楽しみを得られるようにと配慮されたものである。
 ジンジャーエールは店や宿により味わいの差が大きく、子供でもジュースとして楽しめるようマイルドにしたものや、ショウガを多用して辛みを増したものなど様々ある。この味わいの差を、鯉留地方で宿屋に宿泊する際の密かな楽しみとしている人も多いのだとか。
鳥多空花空港の到着通路には、「おもてなし」というタイトルと共にジンジャーエールの写真が載ったパネルが展示されている。

さ―

た―

だんちこんぶ
ダンチコンブ

 

 正確にはコンブの仲間ではなく、ダンチコンブ目ダンチコンブ科の植物であるが、その色や出汁としての有用性から、コンブの一大産地である北海道から移り住んできた人々が「暖地の昆布」と呼んだことからこの名前が付いた。鯉留地方近海のやや暖かい海に生息しており、木衣県北部以外では目にすることが出来る。

 旨み成分の含有量としてはマコンブに劣るものの、他の食材と比べれば多い方で、古くから鯉留地方では食材として利用されてきた。鯉留地方の中で「昆布出汁」といえば通常この「ダンチコンブの出汁」であることが多い。

マコンブよりも黒色が濃く、コンブ特有の香りや味は薄い。ダンチコンブ独特の風味があり、鯉留地方の出汁料理の味付けや風味が全体的に他の地方と少し異なると感じるのはこのためであるとされる。

 マコンブほど旨みがあるわけでもなく、保存方法が悪いとその特徴的な香りが強く出すぎてしまうため、古くから鯉留地方の外に持ち出されることは少なく、食用利用は鯉留内にほぼ留まっている。

ついばみうお
ツイバミウオ

 

 主に鯉留地方南部に生息する魚。全体的に黒みがかった身体をしており、身体の中心部、頭から鬼かけて薄緑色のラインが入る。このラインが赤い種類のものもおり、「アカオビツイバミウオ」と呼ばれている。

 食性は草食性で、基本的に海藻なら何でも食べる。中でも鯉留地方原産のダンチコンブは大好物で、毎年ツイバミウオによる食害が出ているほどである。天敵は中型~大型の肉食魚類、イカなど。中でもヤシマクロイカはツイバミウオを主食としている。

​ 身は締まっており脂はあまりのっていない淡泊な味わい。様々な料理に合う魚ではあるが、身体が小さいことと群れで活動しないため漁獲量が安定しないことから、それほど食卓でメジャーな魚とは言えない。アカオビツイバミウオの方が味が良いとの意見もあるが、「ただの地域差だ」との見方もある。八島近海で捕れるツイバミウオは豊富なダンチコンブを食しており味が良いことから「八島黒ついばみ」と呼ばれ、ブランド化している。

とうほくこいとめだいしんさい
東北鯉留大震災

 

 2011年3月11日に本州と鯉留の間で発生した大地震。鯉留地方では前日に降った雨の影響で各地で土砂災害が発生した。

な―

は―

ひさきれもん
陽崎レモン

 

 陽長崎郡汐瓦見で発見された新種の柑橘。正式な品種名称は「陽崎餐果(ひさきさんか)」という。
 柑橘類としては珍しく、夏に黄色が鮮やかな果実をつける。

 品種改良が進められ、主に二種類の陽崎餐果が存在する。

・陽崎レモン(餐果5号)
 原種に忠実に、その強い酸味を生かしたまま独特の香りを引き立てたもの。
 酸味が非常に強くそのまま「果実」としての食用に向かなかった陽崎餐果に、「甘味果実」としての役割に見切りをつけ、「ドレッシング」や「添え物」、「加工品」に使用することを目指して改良がなされた。その特徴的な強い酸味を「レモン」に例え、栽培環境や実のつき方、形こそ違うものの、通称として「陽崎レモン」と呼ばれるようになった。
 特産物や観光地の少なかった陽崎に「新名物」として登場したこの果実は地元の人々に非常に愛され、今では木衣県東部の土産(クッキーやシフォンケーキ、パイ、キャンディー、飲料など様々)の定番となっている。また、新たな地域料理として誕生した「
陽崎漬け」を作成する肝となっている果実でもある。

 現在、「陽崎餐果」といえば一般的にはこちらの品種で、後述の「陽崎燦華」はこちらの種の亜種として見られてしまう事が多い。(そもそも「陽崎餐果」よりも“陽崎レモン”として通称の方が圧倒的に広く知られているため、後発の「燦華」の知名度が伸びないのも仕方がないとはいえる)

 

・陽崎燦華(燦華2号)
 原種から数々の改良を重ね、「一般に食べられる甘味果実」として誕生したもの。
 現在の品種は「燦華2号」となっているが、燦華という名前がつけられたのは「甘味果実」として十分な糖度を持ってからのことで、それまでの一般に出回らなかった改良品種は数え切れないほどである。 味は一般の柑橘と同程度の甘さがあり、独特のきつい酸味はかなり柔らかいものとなっている。香りそのものは原種を受け継いでおり、並行品種である「餐果5号」よりは劣るものの良い。

 しかし、「燦華」として売り出しを始めた頃にはもう既に原種の方が「陽崎レモン」として広く知られてしまっていたため、「陽崎餐果=酸っぱい」というイメージが染み付いており、あまり大々的に売り出す事ができなかった。さらに、前述の通り、陽崎餐果の大きな特徴ともいえる「強い酸味」が和らげられ、代わりに「柑橘としての甘さ」が引き立てられているため、正直、他の柑橘類と区別しにくいものとなってしまった。値段も高く現在のところ需要も少ないため、一般的な陽崎餐果(餐果5号)ほどの知名度も人気もない。そのため用途としては、地元、陽崎の洋菓子店や鯉留地方のホテルなどでケーキなどの洋菓子に使用されるか、贈答用に留まる。

ひさきづけ
陽崎漬け

 

 陽長崎郡周辺で食べられている近年誕生した地域料理。塩と鯉留地方名産の「ダンチコンブ」の出汁、そこに「陽崎レモン」の果汁を加えた漬け汁を用いて野菜を付けた漬物。「陽崎レモン」が陽崎地区の名物として根付いた頃に地元農家が提案した料理で、今では木衣県東部の飲食店ではごくごく普通に見られるようになった。

 それぞれの家庭・店舗でアレンジが有り、食べる直前に陽崎レモンをかけ直す場合も多い。

​ 陽崎漬けを使用したアレンジ料理も盛んで、中でもご飯の上に陽崎漬けを乗せて上から出汁をかけて食べる​「陽崎茶漬け」が人気。

ほんぞうびんづめや
本造瓶詰屋

 

 木衣県木衣市で老舗のジャム屋。
 果物の甘さを最大限活かした優しい甘みと、他のジャムにはない果実感の強さが地元から愛されている。「果実を愛すジャム」というキャッチコピーで、鯉留地方での知名度はかなり高い。

ま―

まいぎかいへんのひ
舞錡改変の日

 

 2005年4月1日のこと。舞錡県の市町村区分などが複数一斉に変更されたことからこの名前が付いた。

 

・坂中市の独立

 坂中市はこれまで風吹市の一部であったが、この日を境に独立した。風吹市はかねてより政令指定都市化することを目指していたが、人口増加に伸び悩んだことや、加速する治安の悪化、高齢化への対応など数々の問題を抱えたままであった。更に、近隣の市町村が政令指定都市化のための風吹市との合併に強く反対したため、このままでは合併は困難であると判断した。そこで逆に、「隅々まで行き届く市政を実施する」という公約の上で坂中地区を分離。風吹市の中心部の統治に専念する方針に転換したのである。

 一方分離された坂中市側は、初めの頃は「お荷物にされて追い出されただけ」、「予算を削るための言い訳だ」などと否定的な意見が多かった。しかし、新たに市長として就任した坂中出身の「田道信吾」の活躍により、市政は明らかに風吹市の頃より良くなり、2015年にはついに「鯉留地方住みたい町ランキング」のトップ10に入った。

・鯉留中央市の誕生

 これまで「山地台市」としていた市名を新たに「鯉留中央市」へと変更した。変更の理由は、「市内外の人に更に馴染みやすく、どこにあるのか簡単に想像できるため」としている。これに伴い「山地台駅」の駅名も「鯉留中央駅」へと変更になった。

・さがら町の誕生

 これまで「裁箸町」としていた町名を新たに「さがら町」へと変更した。変更の理由は、「北部で古くから親しまれてきた『相楽』という土地の名前を用いることで、更に身近に感じてもらいたいという想いと、『楽』という字が縁起が良いため」としている。ひらがな表記の理由は、「かわいらしさと、誰にでもわかりやすい表記を目指した」としている。

 しかし、「町の中心部である『裁箸』の方がわかりやすかった」という意見が多く、町民からは不満の声の方が多かった。また、町名がひらがな表記であることに関しては、「ださい」「かっこ悪い」などの否定的な意見も多く見られる。

もちやきぱん
もち焼きパン

 

 鯉留地方、晴宮発祥の食べ物。鯉留地方では定番の軽食で、単に「もちパン」と略されて呼ばれることが多い。
 餅を細かく砕いたものに、小麦粉やベーキングパウダーなどの材料を加えて揚げ焼きにしたドーナツのような料理で、もっちりとした食感とカリカリした表面が美味しい。生地にはほのかに甘みがあり、軽食やおやつなどで食されることが多いが、晴宮地区ではシチューやグラタンなどの洋食と合わせて提供されることも多い。
 粉砂糖を振ってお菓子として提供されるもちパンは、「白もちパン」や「雪パン」と呼ぶ。
 ホットケーキミックスを用いることで家庭でも簡単に作ることができ、鯉留のみならず本州でもその味を気軽に味わうことができる。

や―

やしまくろいか
ヤシマクロイカ

 

 八島が存在する曲家湾にて主に水揚げされる黒っぽいイカ。「ヤシマ」と名が付くものの、八島近海だけではなく、南鳥多の海域全体で見ることが出来る。

 黒っぽい身体の由来は、鯉留地方全域に生息する「ダンチコンブ」と呼ばれる黒い海中植物を食べる魚、「ツイバミウオ」や「アカオビツイバミウオ」などの魚を主な捕食対象としているからである。特に八島近海に生息するツイバミウオは、豊富なダンチコンブを食べて成長するためその魚体が黒くなるものが多く、それに伴ってヤシマクロイカも黒色が目立ちやすい。そのことが影響し、名前に“ヤシマ”と付くきっかけになったとされている。

 

 刺身用として薄く切ると、黒みがかった身が透けて美しい。味はイカの中でも歯応えが強く、貝類のようなコリコリとした食感と強い旨みが特徴。他のイカと比べてやや磯の匂いが強く、これが好きという人もいれば苦手という人もいる好みが分かれる品種である。

 

 鳥多県では「吉着ガニ」と合わせて縁起物の一つとされており、祝いの席でお造りとして出されることがしばしばある。

ら―

わ―